急性低音障害型感音難聴(ALHL)は、従来は突発性難聴の1つと考えられてきましたが、現在では別の病気とされています。
突発的に耳がつまり、耳鳴り、難聴になり、めまいはありません。ぐるぐるは回らないけれど、ふわふわするといった方はいらっしゃいます。聴力検査では、低音域の聴力が低下しています。1000Hzより低い周波の音が聞こえなくなります。
内耳にリンパ液がたまりすぎるメニエール病(内リンパ水腫)の初期症状の可能性も高いといわれています。眼振があった場合はメニエール病とされます。イソバイドなどの利尿剤がよく使われます。ステロイド剤が処方されることもあります。眼振とは眼球がふるえることです。
医師にもよるのでしょうが、耳鼻科では突発性難聴と説明されることも多いように感じています。世間でよく知られているからでしょう。突発性難聴と同様にステロイド剤やビタミン剤が使われるのですから患者さんの方では違いはわかりません。急性低音障害型感音難聴(ALHL)は若い女性に多いようです。
突発性難聴との違いは、約半数に難聴の変動や再発がみられることです。突発性難聴はいちおう再発しないといわれています。
また、両耳がなることもあります。私も「突発性難聴が再発した」という患者さんを治療したことがよくあります。また右耳が突発性難聴と診断され耳鼻科で治療を受けていた患者さんが、左耳にも症状が出て、不安になって結(ゆい)に来られたこともありました。右耳も左耳もおかしいという患者さんはよく治療しています。
突発性難聴と急性低音障害型感音難聴(ALHL)の鑑別は、鍼灸治療では重要ではありません。それよりも患者さん自身の身体の状態の違いや発症した季節の方が大切です。急性低音障害型感音難聴(ALHL)は鍼灸でしっかり治せます。
低血圧から急性低音障害型感音難聴(ALHL)が来ているという学説もあります。私は低血圧説に賛成です。症状がよくなったり悪くなったりする症状、疲れた時にひどくなる特徴、女性に多いという特徴。みんな低血圧からと考えると納得がいきます。低血圧は男性は少なく女性に多いのです。また低音を聞く細胞は栄養する動脈(蝸牛動脈)の最後の方です。血圧が低下すると機能が低下します。血流をよくする鍼灸治療でよく治ることからも低血圧説は納得がいきます。急性低音障害型感音難聴(ALHL)は血流が悪く、肩も首も凝っている人が多いのです。
血圧は正常でも緊張で血管が収縮し、蝸牛動脈への血流が減少し急性低音障害型感音難聴になる場合もあります。鍼灸は緊張を緩和し血流を改善させます。片頭痛のある方によくみられます。
◆聴力は聴力検査の結果がすべてではありません
難聴の治療をしていると、患者さんから「聴力検査の結果に変化はないけれど聞きやすくなった」と言われることが時々あります。聴力検査の結果もよくなり、聞きやすくなったという患者さんの方が多いのですが、「検査結果は同じだけれど聞きやすくなった」という患者さんもいるのです。
音は空気の振動が耳の中の蝸牛というところで電気信号に変わり、聴神経を通じて脳に運ばれます。ただそれで言葉が理解できるわけではありません。日常の「聞く」は言葉を理解して初めて「聞く」となります。大脳皮質の様々な場所にある言語野(げんごや)が働いて「聞く」となります。聴覚野(ちょうかくや)だけでなく言語野も大切です。
◆いっしょに脳を活性化しています
私は中医学の伝統的なやり方で治療していますが、そのツボの使い方はうつ病等の治療と共通するものがあります。言語野を刺激しているのだと考えています。患者さんには「耳の機能回復といっしょに脳を活性化しています」とお伝えしています。
聴力は正常だけど、聞きにくい、APD(聴覚情報処理障害)という病気もあります。
40代の女性が右耳のつまり感、耳鳴り、音、声がひびく症状で来院されました。換気扇の音も響きます。右耳がおかしいと感じて耳鼻科に行かれてから約40日がたっていました。耳鼻科の治療で聴力は30デシベルまで回復されていましたが、上記の症状の改善がみられないため来院されたのです。20デシベル以内が正常とされています。
一度 治療しただけで耳鳴りはなくなり、換気扇の音も響かなくなりました。耳鼻科に症状の消失したことを報告し、お薬もやめることになりました。最初の治療から約10日間 観察し、症状の再発のないことを確認して鍼灸治療も終わりました。約10日間に3回治療しました。3回目にアンケートをいただきました。「聴力も正常になった」と報告受けたのですが、患者さんは数字を記憶されていませんでした。アンケートは以下です。
◆非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は【0】である。とアンケートをいただきました。以下はコメントです。
鍼灸治療は初めてで心配でしたが、話もよく聞いて下さり安心しました。私は3回の治療で右耳のつまり感、耳鳴り、音、声がひびく症状がなくなりました。ここに来てよかったです。以上
※考察 聴力の回復とともに、つまり感 耳鳴り、音がひびく症状がなくなりました。耳鼻科では30デシベル程度になると「ほぼ回復した」と評価されることが多いようです。患者さんは、悪くなってから初めて聴力検査をすることが多く、もともとの聴力はわからないのです。結(ゆい)では「聴力は回復していると耳鼻科ではいわれるけれど耳がつまる。耳鳴りがする。」といった症例を多数 治療しています。2023年1月掲載
40代の女性が左耳の耳鳴りと音のひびくのがつらいと来院されました。約一か月前からで、耳鼻科で低音障害型感音難聴と診断されています。聴力は125Hz(ヘルツ) 250Hz 500Hzの低音部で40デシベルに下がっています。上の聴力検査の表の左側です。右は聴力が回復した表です。一度 ステロイドを処方されて軽減したが、最近 再度 聴力低下が出てきたので、もう一度 ステロイドを出されたとのことでした。首もひどく凝ります。
もともとパニック発作もあり、心療内科では軽いうつ病と診断され薬も出ています。当初はステロイドと鍼灸を併用しました。じつはリーゼという不安と緊張を和らげる薬もステロイド(プレドニン)といっしょに新たに処方されていました。普通でもソワソワして落ち着きがなくなる傾向のある女性が、ステロイドを飲むとよけいにソワソワしてしまうからです。
ステロイドと鍼灸の併用で、約1週間に3回治療して聴力は回復しました。その後はステロイドもリーゼも減らしながら鍼灸を続けました。ステロイドもリーゼも飲まないでも大丈夫という状態になったところで結(ゆい)鍼灸院を卒業されました。耳のひびきも昼間に仕事している時は気にならなくなっていました。約一か月で6回の治療でした。じつはもう2週間ぐらい治療したいと考えていました。再発を心配していたのです。約1年後に女性の紹介で家族の方が来院され、再発のないことを確認しました。2024年8月
X年2月に20代前半の女性が来院されました。2週間前に左耳がほとんど聞こえなくなり、耳鼻科で突発性難聴と診断されました。すぐに聴力はもどりましたが、耳鳴りと耳のこもり感は続きます。紹介された大病院では今度は急性低音障害型感音難聴(ALHL)と診断され、なんとか早くよくならないだろうかと結(ゆい)に来院されました。一度 治療したところ治療翌日に耳鳴りはなくなりました。もう一度 治療したら耳のこもり感も消えて、3回目の治療を終わったところでアンケートをいただきました。早く治った症例で、いつもこんなふうにいくとは限りません。以下アンケートです。
◆非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は【1】である。とアンケートをいただきました。以下はコメントです。
突然 耳のこもった感じがして耳鼻科に行ったところ突発性難聴と診断されました。大きな病院を紹介され治療したがよくならず、困っていたところネットで「結(ゆい)鍼灸院」さんを見つけました。耳鳴りやこもった感じはほとんど無くなりました。有り難うございました。コメント以上 2023年1月
「耳鼻科では もうやることがないと言われました。」と50代の女性が来院されました。二カ月前の朝起きると右耳がつまって聞こえにくくなりました。「プールに入ったような感じ?」だったそうです。耳鼻科に行くと低音部が下がっていて低音障害型感音難聴と診断されました。パチパチという電子音のような耳鳴りがし始めました。午前中は特に調子が悪いそうです。半年前から後鼻漏になっています。鼻水が喉に落ちて、いがらっぽい感じがします。じつは十か月前にコロナにかかり その後、とても疲れやすくなりました。女性は工場で働いているので疲れやすくなったのが一番困るそうです。コロナ後遺症と言えます。
一ヶ月半に7回治療すると耳鳴りはほぼなくなりました。聴力も回復しました。ただ夜に布団に入ってからの耳鳴りは残ります。以前からの寝つきの悪さもあって 耳鳴りが気になるそうです。それでも疲労感が回復して仕事が楽にできるのが助かるとおっしゃっていました。その後、二ヶ月に6回治療すると。後鼻漏もなくなりました。
女性は春先の花粉症をお持ちで、いつも五ヶ月程度、苦しみます。とくに目のかゆみがつらいとのこと。月に3~4回程度治療して花粉症や不眠を治し、疲労感もなく何もつらい状態がないのを一ヶ月程度確認して。治療を終わりました。約九ヶ月34回の治療でした。次の花粉症の季節には数回 予防治療をして花粉症の発症をおさえる予定です。2024年7月掲載
※患者さんのプライバシー保護のために設定を少しだけ変えている場合があります。
治療後のアンケートでは、「非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。」「総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0である。」という回答と以下のコメントをいただきました。
病院での治療がこれで限界ですと言われ、必死でさがして、この結(ゆい)鍼灸院に出会えて治療していただき、苦痛がなくなり、本当に助かりました。生活全般もですが、仕事にも困ることがなくなり、一安心です。本当にありがとうございました。これからも何かあったらお願いいたします。コメント以上
30代の女性が約3週間前から左耳がつまり、聴力が低下していると来院されました。耳鼻科では急性低音障害型感音難聴と診断されています。低音部の聴力が40デシベルに落ちています。聴力は20デシベル以上が正常とされています。
右耳は軽い耳管開放症で時々 耳が開くそうです。顎の違和感も毎朝あり、両肩がこります。デスクワークをされています。
急性低音障害型感音難聴と診断される方で顎の症状を訴える方は多数いらっしゃいます。「顎関節症なんです」と別の病気のように言われますが、私から見ると気滞、気の滞りからくる同じ病気です。交感神経優位でもあります。いっしょに治っていきます。経験からいうと急性低音障害型感音難聴よりも、顎の症状や食いしばりの方がしつこいです。ただ軽くなり、気になることが減ります。
一度 治療すると左耳のつまり感がなくなり、耳が聞こえやすくなりました。約一か月に6回治療して、低音部の聴力が20デシベルに回復。肩こりや顎の違和感もなくなり、耳管開放症の右耳が開くこともない状態が続いていることを確認して、耳の治療を終わりました。アンケートをいただいています。
その後も時々治療していますが、4か月たっても耳の再発はありません。以下 患者さんのアンケートです。
◆非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は【2】である。とアンケートをいただきました。以下はコメントです。
◆3、4回の治療で耳の調子は完全によくなりました。同時に歯ぎしり食いしばりによる顎の疲れも治療していただきました。マッサージに通っても、ず-っとあった肩こりが鍼治療によって劇的に改善しました。肩こりを感じない状態というのは何十年ぶりでしょうか。2割残っているとしたのは治療間隔があくと肩こりが少し出てきてしまうためです。しかし回復は早いです。もう少し治療を続けてよい状態を保ちたいと思います。色々な相談に乗っていただけます。コメント以上 2022年12月
30代の日本人男性が3月に来院されました。2022年1月初めに左耳がふさがり、つまる感じがしてきました。聴力の低下はないのですが、気分が落ち込み何をする気にもなれないそうです。急性低音障害型感音難聴のコーナーに掲載するのは適切ではないかもしれませんが、ずいぶん似ているのでここに載せます。
2021年12月末にコロナに感染しています。アメリカでコロナにかかりました。カリフォルニア州在住の方です。鼻水やのどの痛みが続き、ようやく楽になってきたと思ったら1月に耳がおかしくなりました。体調不良のため日本に一時帰国されました。耳だけでなく鼻詰まりも続いています。本人にコロナ後遺症の自覚はなかったのですが、経過から見るとコロナ後遺症といえます。
2週間に7回治療すると ほぼ耳も鼻も気にならなくなり、気分の落ち込みもなくなりました。
じつは雨が降って寒くなったときに、ちょっとだけ症状がぶり返すこともあったのですが、本人の強い意向もあり、一か月半後にアメリカに向けて出国されました。雨が降っても気分の落ち込みの再発はありませんでした。
カリフォルニアは1年を通じて温暖で湿度も低く、暮らしやすいところと聞いています。「ロンドンに行くというならもう少し治療してから出国した方がいいと言うけれど、カリフォルニアは気候がいいから大丈夫でしょう。」と送り出しました。
なぜ雨の日は耳の調子が悪くなるのでしょう。中医学では湿邪により気が滞るためといわれています。実際 鍼灸治療で湿邪をとり気の巡りをよくすると雨の日でも大丈夫になっていきます。耳の症状としては、詰まった感じに加えて、めまいやふらつきが起こる人もいますがこれも治ります。
気象病と呼ばれることもあります。気象病は、太古の昔に危険を回避するためにできた予知機能だという仮説があります。狩りの最中に嵐が来たら、生命の危機です。そこで天候の悪化をいち早く察知する気圧センサーが作られたというのです。
その「逃避行動仮説」によると、人間は皮膚で気圧の変化を感じ取ると、すぐ走って逃げられるように交感神経が緊張する。それにより耳周辺の筋肉が収縮し、耳が詰まったような感じがするのでは、といわれています。
じつは耳詰まりを訴える患者さんの多くはリラックスするのが下手な人が多いので、「逃避行動仮説」は納得できます。2022年7月掲載
2020年11月に左の耳鳴りと難聴で30代の女性が来院されました。一か月前から左耳が聞こえにくくなったり、大きく聞こえたりするようになったということでした。
耳鼻科で 急性低音障害型感音難聴(ALHL)と診断されお薬を飲んでいらっしゃいます。急性低音障害型感音難聴は難聴ですが、音が大きく聞こえることもあります。ただしはっきりとは聞こえないので、大きく聞こえるけど聞き取りにくいといった不快な状態になります。
ひどく調子の悪い時はフワフワしためまいがあるため、メニエール病の疑いもあるといわれています。左の背中もひどく凝ります。
2回ほど治療すると落ち着きました。約一か月4回治療して 症状が落ち着き、再発がないことを確認した段階でアンケートをいただきました。アンケートは「よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった」と回答され、「耳の不快な症状(耳鳴り、閉そく感、めまい)が2回目の治療後からとても楽になり安心しました。背中のこりもありましたが、気にならないほどに楽になりました。」とコメントをいただきました。
じつは年明けの2月初めに、不眠といっしょに軽い耳鳴りが出て2回ほど治療して不眠と耳鳴りをいっしょに治しました。この時は「非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない」という回答をいただきました。1月~3月は耳の症状や不眠が出やすい季節です。2021年4月
2020年4月新型コロナ感染症緊急事態宣言の後、いったん閉院し 5月7日に開院してから治療した患者さんのお話です。新型コロナ感染症が流行する時代、鍼灸院のかかり方も変わってくるかもしれません。鍼灸で人と人が接することは感染の危険を伴います(当院はそこまでやらなくてもといわれる水準の対策をとってはいますが) 私はHPのトップに次の言葉を掲げています。「あなたは治療に何を期待しますか?癒しですか?気持ちのいいことですか?きちんと治ることですか?結は何よりもきちんと治すことを心がけています。少ない通院日数で、早く治したいなら当院をお選びください。」以上
「通っているとなんだか調子がいい」という治療も価値がありますが、明確な症状を的確に治していく治療、ちゃんと卒業できる治療こそがポストコロナの時代に いよいよ求められます。少ない回数で治る、接触回数を減らして的確に治る治療です。結(ゆい)がコロナ以前から、目指していた方向です。
※治らない難病で緩和やQOL(生活の質)の向上を目的とする治療もあります。
急性低音障害型感音難聴(ALHL)と診断されていた40代の女性が来院されました。明確な症状を的確に治していく治療の一例です。
4月初め 夜に気持ち悪くなりました。翌朝から右の耳鳴りが始まり、耳鼻科に行くと急性低音障害型感音難聴(ALHL)と診断されました。聴力検査で低音の聴力が落ちていました。実際 聞き取りにくいそうです。いつもよりも首もこるようになっています。薬を飲んでも一向に変化がないので結(ゆい)にいらっしゃいました。
2回治療したところ 聞き取りにくさはなくなりました。 耳鳴りは 夜 眠る時に少し気になるくらいと改善しました。首のコリは治りました。3回目の治療の後にアンケートをいただき4回目で卒業していただきました。
◆コメント(アンケート回答)
「非常によい結果があった。ほとんど完全に治り苦痛はない」というアンケート回答をいただきました。コメントは以下の通りです。
4月はじめに耳鳴りが発生して1カ月ほどいろんな所へ行って治療に時間をかけていましたが もうひとつ効果がなくあきらめていました。
でも当院で初めて治療していただいた夜からはっきり効果を実感できてとても助かりました。ありがとうございます。
◆考察
中医学では右耳周囲の経絡(けいらく)、気の流れがうまく流れなくなったためにおこった難聴と考え治療します。首コリも同じ気の流れの不調からです。春は耳周囲の経絡(けいらく)、気の流れの不調がおこりやすくなります。じつは今回の患者さんは美容師さんで人と密接に接するお仕事です。新型コロナ感染症のストレスもおおいに影響したのでしょう。2020年5月
40代の女性が急性低音障害型感音難聴がなかなか良くならなからと来院されました。〇〇年の秋のことです。一か月前に「音が二重に聞こえる」ようになり、すぐに耳鼻科を受信し、急性低音障害型感音難聴と診断されました。右耳の低音が十分に聞こえていません。耳の圧迫感もあります。
右肩も上げにくくなったそうですが、いわゆる肩こりはありません。静かな場所では耳鳴りも聞こえます。
急性低音障害型感音難聴は、従来は突発性難聴の1つと考えられてきましたが、現在では別の病気とされています。
突発的に耳がつまり、耳鳴り、難聴になり、めまいはありません。ぐるぐるは回らないけれど、ふわふわするといった方はいらっしゃいます。聴力検査では、低音域の聴力が低下しています。音が二重に聞こえるということもおこります。
耳鼻科ではイソバイドという利尿剤、おしっこを出す薬とアデホスコーワという血流をよくする薬、メチコバールというビタミン剤、ビタミンB12を処方されていましたが効きません。
鍼灸すると一度の治療で症状がほとんどなくなったので、二回 治療して終了しました。アンケートは二度目の治療の時にいただきました。
中医学では右耳周囲の経絡(けいらく)、気の流れがうまく流れなくなったためにおこった難聴と考え治療します。右肩が上げにくくなったのも同じ気の流れの不調からです。難聴といっしょに「右肩が上げにくくなった」のも治しました。
「非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。」というアンケート結果をいただきました。
コメント
針灸院が初めてだったので、不安ではあったのですがほとんど良くなり来てよかったです。
◆自筆のコメントはこちらから
http://yuisuita.sblo.jp/archives/20170723-1.html
実はこの女性は二か月後にも同様の症状で来院され、二回の治療で治っています。突発性難聴はいちおう再発しないといわれていますが、急性低音障害型感音難聴は再発します。突発性難聴と診断されていても、同じ耳で同様の症状が数か月後におこったという話は患者さんからよく聞きます。
2017年7月
※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。
40代の女性が○○年6月末に「左耳がつまる。右耳もつまりはじめた」と来院されました。
2週間前から左耳がつまりはじめ、エアコンの音がつらく感じ始めました。女性は会社員でデスクワークの方。職場のエアコンが入り始めてから耳の調子が悪くなっています。寒さで耳周辺の気の流れが滞り、耳のつまりと難聴が出てきたのでしょう。
1週間前に耳鼻科を受診したところ、聴力の低下がわかりました。2日前からは右耳のつまり感を感じるようになってきました。耳鼻科でもとくに病名はつきませんでしたが急性低音障害型感音難聴(ALHL)に近い状態といえるでしょう。以前には自律神経失調症で別の医院で治療をうけたこともある方です。
20日間に5回の鍼灸治療をしたところほぼ症状がなくなり、7月下旬にアンケートをいただきました。
◆患者さんの声
アンケートでは「治療前の苦痛を10とすれば今は0である」と回答をいただきました。コメントは以下です。
耳のつまった感じと軽い難聴がありましたが、数回 治療後から徐々によくなり 1ヶ月経過した今はほとんど症状はなくなりました。1回 通うごとにその時 出ていた症状が改善されていきました。話に耳を傾けていただき、症状にあわせた治療をしていただくことで、いつ治るんだろうかという不安も少しずつ解消されていきました。ありがとうございました。コメント以上。自筆のコメントは以下からどうぞ
http://yuisuita.sblo.jp/archives/20190620-1.html
◆考察と後日談
コメントに「1回 通うごとにその時 出ていた症状が改善されていきました」とあります。女性は耳以外にも、そのつど おつらい症状があり、そのたびそのたびに治していきました。「不定愁訴(ふていしゅうそ)」といわれる症状です。
じつをいうと私は不定愁訴という言葉が好きではありません。不定愁訴と一括するのは患者さんに対し失礼です。あるのは個々のおつらい症状です。中医学は中医学の見方で原因を発見し治療します。
いったん治ったもののお盆開けに 耳の圧迫感の訴えで来院され、治療を再開することになりました。週一回程度の治療を続け、そのつどのおつらい症状も治しながら11月に完治しました。2019年6月
30代後半の女性が○○年7月に来院されました。20日ほど前に左耳の突発性難聴にかかり、耳鳴り聴力低下が続いています。右耳も時々 耳鳴りがします。耳鼻科で突発性難聴と診断され、治療をうけましたがよくなりません。来院時はメチコバールというビタミンB12のお薬を飲んでいらっしゃいました。副作用もないかわり、劇的な効果も期待できないお薬です。
乳腺炎で発熱した後、発症しました。生後半年の赤ちゃんに授乳中のお母さんでした。
※乳腺炎にも鍼灸は効きます。以下をご覧ください。
http://www.yuisuita.com/acupuncture/cat_woman/entry_1104/
http://www.yuisuita.com/acupuncture/cat_woman/entry_1112/
◆突発性難聴の治療間隔
すでに発症から20日間が経過しているので、最初に申し上げました。
「まず5~6回 治療を受けてください、少しでも良くなれば治療を続けます。よくならない場合は治療を中断します」発症から時間のたった突発性難聴の治療の場合はいつも申し上げる言葉です。5~6回 というのは私の臨床経験から出した回数です。
発症直後の場合は「2~3日に一度は治療を受けてください、条件が許せば毎日でもかまいません」と申し上げています。
◆3回の治療で聴力改善
3回 治療した時点で聴力検査を受けるとよくなっていることがわかりました。左側の肩こりもひどかったのですが、こちらは1回で治っていました。その後も検査のたびに聴力は改善していきました。総計で12回 治療開始から1ヵ月半で治療を終了し、「非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。」というアンケート結果をいただきました。
コメント
通院するまでは左耳の聴力もかなり落ちていて、生活面でもかなりつらい点が多くありましたが、初回 通院直後からすぐに左耳に良い変化が出て、通院のたびに少しずつ症状が改善していき、本当に感謝しています。院の雰囲気も私にとてもあっており、安心して通院できました。ありがとうございました。
◆自筆のコメントはこちらから
◆実際は急性低音障害型感音難聴だったかも
じつはこの患者さん、2ヵ月後に再度 来院され今度は4回の治療でよくなっています。「左耳が聞き取りにくい、子どもの声が2重に聞こえる」という訴えで来院されました。
突発性難聴はいちおう再発しないといわれていますが、急性低音障害型感音難聴は再発します。
2017/06
※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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午前 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ | × |
午後 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × | × |
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