症状は めまい、耳鳴り、難聴、耳閉感などです。内耳にリンパ液がたまりすぎる内リンパ水腫が原因と考えられています。
めまい対策に重曹水が点滴されます。難聴のひどい時は、ステロイド剤が処方されるほか、吐き気止めや抗不安剤などの対処療法のお薬が耳鼻科で処方されます。めまいを伴わない蝸牛型メニエール病もあります。本格的なメニエール病の前段階と考えられています。
鍼灸はしっかり治します。
70歳の男性のお話です。ガンの手術もされ、痛風もありますがフルタイムで仕事を続けられています。職人さんで一人だけで仕事をする自営業です。言葉のはしばしに丁寧な職人仕事がうかがわれました。
結(ゆい)には、ひどいめまいがなんとかならないかと来院されました。いったんめまいが出ると数日は起き上がることができません。4カ月前からめまいがあり、2カ月前からは起き上がれないほどのめまいが頻発していて仕事もできません。もともと右耳は難聴で50デシベル程度の聴力しかないのですがめまいの時はまったく聞こえなくなります。両耳の耳鳴りもありますが、とにかく めまいと吐き気がなんとかならないか、仕事をしたいという訴えでした。耳鼻科では「メニエールに近い状態」といわれています。薬では改善がみられません。
ここ2年ぐらいは3か月に一度ほど40度の高熱が出るようになり、胆管炎と診断されています。
週2回で4回ほど治療すると、週に2~3回、ひどい時は数日起き上がれない状態だっためまいが週に1回になりました。1日寝ると治ります。治療を始めて約一か月半で2週間めまいが出ないという状態になったので、週1回に治療頻度を減らしました。仕事は再開しています。
治療を始めて約3か月19回でいったん治療を終わりました。約一か月 めまいは出ていませんでした。体調もよくなっていました。右耳も以前よりは聞こえやすくなっています。
治療終了してから3か月後にめまいが1度だけ出たと再度 来院されました。ご家族が病気され無理をなさったようです。今度は2カ月間に7回 治療してめまいの再発がないことを確認して治療を終わりました。この時にアンケートとコメントをいただきました。
◆よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。
総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は【0】である。とアンケートをいただきました。以下はコメントです。
めまいの苦痛から抜け出せてほんとうに助かりました。治療前のめまいの時はどうなるものかと思っていましたが効果があり楽しく生活ができています。今後もよろしくお願いします。コメント以上
「少し苦痛はあるがずいぶん楽になった」と書かれて、今の苦痛は【0】であるというのは めまいがないという意味です。いろいろご病気なさっているので、まったく何もないというのはないのでしょう。胆管炎で40度くらい発熱しても「苦しくはない」とおっしゃる男性です。家族のご病気の方が気がかりなご様子でした。2023年1月掲載
須山(仮名)40代の女性が聴力の低下と耳鳴りで来院されました。メニエール病の疑いがあると耳鼻科ではいわれています。8年前にも同じ「メニエール病の疑いがある」と来院された方です。
8年前は耳が響く、耳鳴りがする、低音が聞こえにくいという訴えでした。発症直後で10日間に4回の治療をして諸症状がなくなり、治療を終わっています。めまいが少ないので「疑い」とされているのでしょう。今回も右耳が耳鳴するのはいっしょでしたが、加えて左耳に拍動性の耳鳴りがするという症状がありました。拍動性の耳鳴りは1回でなくなりましたが、首や肩が凝ったりするのが8年前とは違いました。
再発から時間がたっていたことと仕事の関係もあり月に2回の治療しかできなかったため ちょっと長引きました。治療後はよくなるのですが、10日ほど経過する中で症状がもどってくるのです。なんとか8か月で治りましたが、週1~2回の治療ができたら2か月ほどで治癒に持ち込めたのではと考えています。今回に限らず、つらい症状が鍼灸でいったん楽になったら再度つらくなりそうになる前か つらくなってすぐに治療して身体をいい状態に保つのが賢い治療の受け方です。しばらくいい状態が保てれば治癒です。
低音部125ヘルツ、250ヘルツの聴力も50~40デシベルから20デシベルに改善し聞こえにくさもなくなりました。20デシベルあれば聴力異常なしです。治療後にいただいたアンケートでは以下のコメントが書かれていました。
◆非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。
総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は1である。
聴力の低下や耳鳴りがありましたが、根気よく治療をしていただき、ほぼ苦痛はありません。鍼治療をした次の日は特によくなっていたことが多く 体も気持ちも楽になっていました。ありがとうございました。以上アンケート 医学書にはメニエール病はだんだんと聴力がおちていき、やがて聞こえなくなる可能性があると書かれていますが、鍼灸は進行をくいとめ、治す力があると私は思っています。2022年8月
30代の女性がメニエール病の悪化をなんとか改善できないかと来院されました。8か月前から左耳が急に悪くなったのです。めまいがあります。左耳がつまり圧迫感があり、耳鳴りもあります。左耳の聴力は低く以前から補聴器をつけていらっしゃいます。右耳は聞こえません。頼りの左耳の具合が悪くなったため来院されたのです。
2回治療するとめまいはなくなりました。約一か月に6回治療したところ、つまり感 圧迫感、耳鳴りがなくなり、聴力も戻りました。悪くなった8カ月前に戻ったところで治療を終わりました。2022年7月
◆コメント
非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。
総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は【 0 】である。
メニエール病と診断され点滴や薬を飲んで治療していましたが全然 効果が出ないようになり結鍼灸院で治療してもらいだしたところ、耳鳴りやつまりや圧迫感がなくなり聴力も上がりました。ありがとうございました。またおかしいなと思ったら治療しにきます。
左耳がつまって聞こえにくくなったと40代の女性が来院されました。1週間前からの症状で耳鼻科ではメニエール病と診断されています。耳に水が入っているようだとの訴えも。首や肩のこりもひどく、鼻づまりもあります。
一度 治療すると頭がぼおっとしていたのがなくなり、フワフワしためまいの感覚も消えました。1週間に3回の治療で ほぼ症状がなくなったので4回目の治療の時に下記のアンケートをいただきました。
◆アンケート結果
非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0である。
◆コメント
薬だけでなく鍼灸治療を併用し、短期間(1週間)で耳の不調は改善されました。他の不調(首や肩のこり)も鍼をすればするほど効果がでました。
◆考察
今回の女性のような場合 耳に限らずいろんな症状が出る場合があります。今回も 動悸がするという症状もありました。そういった声を丁寧に聞き対処していきます。
メニエール病は内耳にリンパ液がたまりすぎる内リンパ水腫が原因と考えられていますが、中医学では利水といって余分な水分を排出する治療をします。ほかには気滞といって気の滞りからくる症状も多くて、関係する経絡を鍼で通す治療をして楽にしていきます。鼻づまりを治すことで、耳の閉そく感がすっと治ることもあります。鼻がつまると鼻汁が耳管をふさぎ、耳管狭窄症になってしまうからです。2019年9月
須山(仮名)さんは30代の女性です。一週間前から右耳で自分の声が響くように感じ始めました。耳もつまります。同時に人の声が聞き取りにくくなりました。職場の会議の時、男性の声が聞きにくくなりました。その前から頭痛がよくおこっていたそうです。
耳鼻科に行ったところメニエール病の疑いと診断を受け薬を出されました。聴力検査では低音性難聴を指摘されています。薬を飲んでいても症状が改善しないということで結(ゆい)にいらっしゃいました。
20XX年の9月初めに来院、4回11日間の治療で治り、その後 耳鼻科で難聴が治ったことも確認しています。
◆アンケートには「非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛はない。」「治療前の苦痛を10とすれば今は1」と回答いただきました。
◆コメントは最終の聴力検査の直前、4回目の治療終了後にいただきました。
針治療した次の日に耳のつまりよ声のひびきがとれて、嬉しく思いました。とても不安でしたが聴力も回復していき針治療のおかげだと思いました。耳鼻科の通院や薬がまだ残っていますが、耳のの方はとてもよくなっています。体の冷えもありましたが、針治療してから血行が良くなり、あまり冷えなくなった気がします。
森本(仮名)さんは60代前半の女性、20XX年の10月にいらっしゃいました。 2013/12
8月に左耳で自分の声も他の人の声もひびくようになり、朝はめまいも出ました。耳鼻科に行くと突発性難聴といわれ、一週間の点滴を受けたが回復せず。そこで有名な総合病院に行くと、今度はメニエール症候群といわれ一ヶ月、薬を飲み続けることに。それでも治らなかったので結(ゆい)に来たというお話。結(ゆい)ではよくある話です。 頭全体がわんわんと鳴るような感覚もあるそうです。じつは4年前に右耳の突発性難聴にかかり、聴力は回復したが右耳のつまり感はずっと続いています。肩こりもあります。 2回治療すると左耳のつまり感はあっさりとれましたが、頭全体がわんわんと鳴るような感覚は残りました。
さらに治療を続け3ヶ月で、頭鳴りも4年間続いていた右耳のつまり感もなくなりました。 5ヵ月後、仕事上のストレスが強くなってから、右耳のつまり感がもどってきましたが、2ヶ月治療して治りました。それからは再発しなくなりました。
森本さんの症状は雨のふる前や、雨の日、仕事でストレスが高まった時にひどくなる傾向がありました。寝不足でもひどくなるので、十分な睡眠時間の確保をお願いしました。 いったん再発しなくなってからは、少々の寝不足も雨も影響しなくなりました。 メニエール症候群と診断されていようが、突発性難聴と診断されていようが、私の治療にとってはさほど意味はありません。森本さんに合うオーダーメードの針灸治療をするだけです。
◆アンケート回答
非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない。
総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0である。
森本さんのコメント
仕事にも支障があった耳が安定して気持ちも楽になりました。
自筆のアンケートはこちらから
2009年2月21日付けの日経新聞に興味深い記事が載っていました。
「30代から40代の働き盛りにメニエール病や突発性難聴など耳の病気にかかる人が増加傾向にある。病気の原因は不明だが、最近の研究で発症の背景に精神的なストレスや睡眠不足があることがわかってきた」として高橋正紘医師に取材しています。高橋医師は厚生労働省のメニエール病に関する研究班で調査。発症する患者さんは「周囲の目を気にし、嫌なことも我慢し、他人に負けないように努力するといった傾向が強い人が多いことがわかってきた」と語っています。
じつはこの性格傾向は伝統的中医学の肝鬱気滞(かんうつきたい)の方のそれと重なります。伝統的中医学では突発性難聴やメニエール病がおこるような身体の状態を肝鬱気滞(かんうつきたい)とよんでいます。
肝鬱気滞とは気が滞っている状態で、肩がこって 頭痛がして、目の奥が痛み眠れなくて、耳鳴りがして、イライラして生理痛がひどくて生理も不規則で便秘もあるといった状態のこと。
こういう患者さんが来院されると「がんばりすぎないでください」「ゆっくり休んでください」「本当にしなければならないことは実はそんなにないのですよ、やるべきことに優先順位をつけてみてください」などと声をかけます。
日経新聞の記事では、「発症のきっかけとして多忙や睡眠不足、職場ストレス、家庭内問題があがっています」となっていますが睡眠不足は不眠のためにやむなく睡眠時間が減っている場合も多いのです。
☆ ストレスをためこまないためには
高橋正紘医師は別の読売の記事で「薬には限られた効果しかなく、むしろストレスを管理することが、症状の緩和に役に立つ」と語っています。
生活改善の指針として「一生懸命になりすぎない。ときには手抜きを」「週一回以上は有酸素運動」「週一回は定時に帰宅」「遅い夕食は禁止。早めに床に入り睡眠時間を確保」
「ストレス源を可能な限り排除 。上手な気晴らしを」以上をあげています。
まったく賛成です。高橋医師が生活改善を指導されることにも共感できるし本当に患者さんおもいのいい先生だと思うのですが、実際の患者さんはそういうことをできる気持ちになるまでが大変なんですよ、とちょっとつっこみも入れたくなりました。針灸は肝鬱気滞まるごとの症状を和らげることができます。耳鳴りも楽になりますが、イライラも鎮まります。
☆40代女性の突発性難聴
2~4月は肝鬱気滞(かんうつきたい)の悪化する時期。
2月はじめに40代の女性が右側の耳鳴りと聴力低下で来院されました。耳鼻科で突発性難聴との診断。肩もこります。
発症してから治療開始まで3日と早かったので2回の治療ですぐに治りました。
耳鼻科で聴力の回復も確認しました。娘さんの受験でイライラすることが続き、ストレスがたまっていたとのことでした。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少しだけ変えている場合があります。ご了承ください。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ | × |
午後 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × | × |
午前9:00~12:00
午後2:30~5:30
メールでのお問合せは24時間受け付けております。
電話予約8:30~19:00
(定休日も受付中)
日曜・水曜・祝日・土曜の午後・月の最終木曜
大阪府吹田市・北摂・北大阪・摂津・豊中・箕面・茨木・千里・東淀川・江坂・堺・能勢・豊能・池田・高槻・島本・梅田・難波・他大阪市内全域
兵庫県神戸市・西宮・尼崎・枚方・寝屋川・守口・門真・四條畷・大東